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2008.03.18 (Tue)

「ソケリッサ!!」 ソケる(前に出る)ホームレス生活の6人

先週末、コンテンポラリーダンス作品「ソケリッサ」を観てきました。
r0011434.jpg

朝日新聞などで紹介されたので、ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、このダンス公演、雑誌『ビッグイシュー』の販売員であるホームレス6人が、プロダンサーのアオキ裕キさんと共演しています。

感動冷め止まぬうちに、思ったことを書いてみました。


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「ホームレス」である彼らがステージに立つから、「ソケリッサ」を観るのか。
とりわけダンスが好きでもない私にとって、確かに、動機がそこにあったことは否めない。

ステージで踊る一人一人の顔を見ながら、プロのアオキ裕キさんの踊りと比べてしまった。プロと比べて、あきらかに違う彼らの踊りに、ついつい目がいってしまうのは、自然の成り行き。ぎこちない踊り。上がらない脚。固い身体・・・。だからこそ、ステージに立つ彼らを「ダンサー」として見ることは難しかったのだが、今振り返ると、プロのダンサーと共にステージに立つことで、彼らの“非プロ”な部分が浮き彫りになったことは、とても重要だった気がしている。

 「ダンサー」というプロフェッショナル性が弱い分、彼らが日常、路上で『ビッグイシュー』を販売している姿を重ねながら見てしまうのだ。

 段ボールハウスや、(梱包に使う)「プチプチ」の寝袋などを使った演出。ステージに立つ彼らは、ホームレスがするように、観客の前で、段ボールハウスに寝たり、プチプチを寝袋のようにしてみせた。
そう“演じる”彼らが、一歩ステージを降りれば、先ほどまで小道具だった段ボールやプチプチは、生活必需品になるのだろうか。と考えてしまった。

 プチプチの寝袋にくるまった一人は「あったかいな~」と言った。彼のその“セリフ”は、その時点では「セリフ」だけれど、寒い冬の夜に、プチプチにくるまった経験が本当にあるのかもしれない、という重み。

 彼らが「ホームレス」であるということを、観客は、押し殺す必要はない。と私は思う。「ホームレスである『彼らが』、目の前のステージで踊っている」という認識があるからこそ、踊りが踊り以上に深みを帯びてくるのだから。

 「ソケリッサ」は、「ソケる」という造語に起因する。「ソケる」は「前に出る」という意味だという。
 既存の言葉に自らを合わせる・・・のではなく、自らの言葉に意味を持たせて生まれた言葉が「ソケる」…
 同じように、これまでに類を見ない「ダンス」に、ホームレスという現状に生きる彼らが挑む。

 演じる者の背景をステージに持ち込み、私たち観客は、彼らの苦しみや孤独、哀愁を好き勝手に想像し、彼らに重ねる。だからこそ、ダンスから受け取るメッセージはさまざまだ。なぜなら、私たちが、ホームレスに対して持っているイメージは、人それぞれだから。
 
 私がソケリッサを観て、思い出したのは、次のような言葉だった。

Dance like no one's watching,
Sing as if no one listens,
Live like you'll die tomorrow


日本語にすると、

誰も見ていないかのように 踊れ
誰も聞いていないかのように 歌え
今日が最期の日であるかのように 生きろ


だろうか。

 踊りが上手いとか下手だとかは関係ない。身体から湧き上がる思いを、「踊り」で表現するということ。それは自己解放と言っていいのだろうか。
 自己を解放する欲求を、表現したいという思いを、ステージにぶつけた彼ら。そして、同じ思いを「私」も持っている、という共通点。

ある人は、人前で踊ることを恥ずかしいと思うかもしれない。踊りに自信がなければ、なおさらのこと。だとすれば、彼らは私たちに、プライベートな、本来、人には見せることのない一面を見せてくれたのではないか。
ソケリッサが私に与えてくれたのは、以前より少し縮まった、彼らとの「距離感」…
私とホームレスの関係が、「ソケた」(注)のだった。

注:「ソケる」を活用させて、過去形にしてみました。


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kayamarika.jpg



ソケリッサ メディア掲載
朝日新聞
東京新聞
オーマイニュース

ソケリッサ公式ページ

ビッグイシュー
ホームレスが売る雑誌「ビッグイシュー日本版」1冊300円で販売。160円が販売者の収入になります。

ビッグイシュー基金
“敗者復活”しやすい社会の形成にチャレンジし、ホームレスの人たちが再び社会に復帰できるように、多面的なサポート事業を行います。「ソケリッサ」は、文化スポーツ活動応援事業の一環です。2008年11月にオーストラリアで行われる、ホームレスのワールドカップに出場するために準備中だそうです。
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