2009.04.24 (Fri)
東京の水源に何があるのか? アースデイ・.レポート(1)
都民の水源 多摩川上流に巨大なゴミ処分場
~都民の水は安心なのか~
というブースに立ち寄りました。
こちらのブース出展は、アウトドア衣料メーカー「パタゴニア」のサポートによるものでした。
いくつかの市民団体のブースを、パタゴニアは支援しているようです。
こういうCSRもあるんですね。
東京のゴミはどこへ行く?
東京23区のゴミは夢の島に。
調布市や町田市といった多摩地区のゴミは、東京の日の出町にあるゴミ処理施設に埋め立てられています。
でもって、東京の飲み水は、多摩川と利根川からきています。
その多摩川の上流にあるのが、日の出町で、そこにはゴミ処理施設があるわけです。
水の汚染度は、電気伝導度で分かるそうです。
1、日の出町にあるごみの埋立地
2、アースデイの会場である代々木公園
3、水源地
の3箇所で採取した水の電気伝導度を調べてみると
26.8ms/m
10.55ms/m
5.23ms/m

でした。埋立地付近の水が一番汚染されています。
水源の水は、代々木公園の水よりきれいですが、
その水源の5キロ上流に、ゴミ処理施設があるのが気になるところです。
多摩地区で収集されたゴミのうち、可燃ごみは燃やされて焼却灰に。
不燃ごみはそのまま、埋め立てられています。
こうしたゴミの埋め立ては、1メートルの深さごとに、50センチの土をはさむ、サンドイッチ方式で埋め立てられているそうです。
すでに日の出町の第一処分用は満杯に。14年間で60ヘクタールの広さになったそうです。
現在は第二処分場が現在ゴミを受け入れていますが、開始から10年が経過し、あと10年でこちらも満杯になると予想されています。
埋め立てる焼却灰を少しでも減らそうと、焼却灰をリサイクルした「エコセメント」が作られ、多摩地区の自治体によって使われているそうです。
しかし、エコセメントには問題点があるようです。
・作る過程で、有害ガスを排出している
・同過程で、石油や電気を使う
・セメントに含まれる塩素が多く、鉄筋などが錆びてしまう
セメントにおける塩素含有率については、JIS規格がありますが、エコセメントは、この規格を越える塩素を含有していたのですが、基準の緩和によって、JIS規格を満たすものとなったそうです。
今では、国や自治体が推進するセメントになったとのこと。
それでも、建築物に使って問題が発生すると、製造物責任を問われるため、建築系では使われていないとか。
値段も普通のセメントが1トンあたり1万円なのに対して、
エコセメントは1トンあたり5-6万円と高額。
よって誰も使いたいと思わないので、自治体のだすゴミの量によって、エコセメントの使用量が割り当てられているのだそうです。その結果、いくつかの市では、エコセメントを道路の一部に使用しています。
現在、ゴミ処理場付近の環境調査は、市民団体が行っていますが、そもそもなぜ、市民がごみの埋立地に注意を払うようになったかというと、
第一処分場周囲の癌死率が、全国の平均の4倍だったことが発端だったそうです。
「公害防止のためには、市民の監視が必要。しかも、早い段階からデータを取らないと、対応が遅れる」といいます。
水俣病でも、データがなかったため、対応が遅れたといいます。水俣病の教訓に学んだイタリアのセレソは、ダイオキシン問題が発生した際、
必要なデータがあったことで、対応がスムーズだったそうです。

・・・・・・・・・・
以上が、このブースで得た情報です。
他に訪問したブースでも、市民自らが、環境調査を行い、データ収集を行っていました。
なぜかというと、行政のデータが正しいかどうか判断するためには、自分たち(市民)が独自に収集したデータを持つべき、と考えるからだそうです。
自分たちが得たデータと、行政が発表するデータにかい離があれば、測定方法、測定場所が適切でないのかもしれません。
環境問題は現場主義でなければ、と思いました。
・・・・・・・・・
すでに、アースデイ・レポート第二弾、「八ッ場がヤバイんです」を、
毎日更新ブログ「味(み)海苔の実」に掲載しています。
そのほかのこんなことを書いています。
(04/24)八ッ場がヤバイんです アースデイ・レポート
(04/23)続『路上脱出ガイド』
(04/23)洗濯物を外に干す文化
(04/22)『路上脱出ガイド』でホームレス支援
(04/21)日立冷蔵庫で“エコ”不当表示
(04/20)東京の水源に何があるのか? アースデイ・レポート
(04/19)アースデイ速報~喜納昌吉ライブ~
(04/18)留置場を原宿につくる…写真展
(04/17)週末はアースデイ!
(04/16)国会議員も「MILK」
~都民の水は安心なのか~

こちらのブース出展は、アウトドア衣料メーカー「パタゴニア」のサポートによるものでした。
いくつかの市民団体のブースを、パタゴニアは支援しているようです。
こういうCSRもあるんですね。
東京のゴミはどこへ行く?
東京23区のゴミは夢の島に。
調布市や町田市といった多摩地区のゴミは、東京の日の出町にあるゴミ処理施設に埋め立てられています。
でもって、東京の飲み水は、多摩川と利根川からきています。
その多摩川の上流にあるのが、日の出町で、そこにはゴミ処理施設があるわけです。
水の汚染度は、電気伝導度で分かるそうです。
1、日の出町にあるごみの埋立地
2、アースデイの会場である代々木公園
3、水源地
の3箇所で採取した水の電気伝導度を調べてみると
26.8ms/m
10.55ms/m
5.23ms/m


水源の水は、代々木公園の水よりきれいですが、
その水源の5キロ上流に、ゴミ処理施設があるのが気になるところです。
多摩地区で収集されたゴミのうち、可燃ごみは燃やされて焼却灰に。
不燃ごみはそのまま、埋め立てられています。
こうしたゴミの埋め立ては、1メートルの深さごとに、50センチの土をはさむ、サンドイッチ方式で埋め立てられているそうです。
すでに日の出町の第一処分用は満杯に。14年間で60ヘクタールの広さになったそうです。
現在は第二処分場が現在ゴミを受け入れていますが、開始から10年が経過し、あと10年でこちらも満杯になると予想されています。
埋め立てる焼却灰を少しでも減らそうと、焼却灰をリサイクルした「エコセメント」が作られ、多摩地区の自治体によって使われているそうです。
しかし、エコセメントには問題点があるようです。
・作る過程で、有害ガスを排出している
・同過程で、石油や電気を使う
・セメントに含まれる塩素が多く、鉄筋などが錆びてしまう
セメントにおける塩素含有率については、JIS規格がありますが、エコセメントは、この規格を越える塩素を含有していたのですが、基準の緩和によって、JIS規格を満たすものとなったそうです。
今では、国や自治体が推進するセメントになったとのこと。
それでも、建築物に使って問題が発生すると、製造物責任を問われるため、建築系では使われていないとか。
値段も普通のセメントが1トンあたり1万円なのに対して、
エコセメントは1トンあたり5-6万円と高額。
よって誰も使いたいと思わないので、自治体のだすゴミの量によって、エコセメントの使用量が割り当てられているのだそうです。その結果、いくつかの市では、エコセメントを道路の一部に使用しています。
現在、ゴミ処理場付近の環境調査は、市民団体が行っていますが、そもそもなぜ、市民がごみの埋立地に注意を払うようになったかというと、
第一処分場周囲の癌死率が、全国の平均の4倍だったことが発端だったそうです。
「公害防止のためには、市民の監視が必要。しかも、早い段階からデータを取らないと、対応が遅れる」といいます。
水俣病でも、データがなかったため、対応が遅れたといいます。水俣病の教訓に学んだイタリアのセレソは、ダイオキシン問題が発生した際、
必要なデータがあったことで、対応がスムーズだったそうです。

・・・・・・・・・・
以上が、このブースで得た情報です。
他に訪問したブースでも、市民自らが、環境調査を行い、データ収集を行っていました。
なぜかというと、行政のデータが正しいかどうか判断するためには、自分たち(市民)が独自に収集したデータを持つべき、と考えるからだそうです。
自分たちが得たデータと、行政が発表するデータにかい離があれば、測定方法、測定場所が適切でないのかもしれません。
環境問題は現場主義でなければ、と思いました。
・・・・・・・・・
すでに、アースデイ・レポート第二弾、「八ッ場がヤバイんです」を、
毎日更新ブログ「味(み)海苔の実」に掲載しています。
そのほかのこんなことを書いています。
(04/24)八ッ場がヤバイんです アースデイ・レポート
(04/23)続『路上脱出ガイド』
(04/23)洗濯物を外に干す文化
(04/22)『路上脱出ガイド』でホームレス支援
(04/21)日立冷蔵庫で“エコ”不当表示
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