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2008.11.04 (Tue)

大統領選 スイング・ステートと犯罪取締り制度

米国の大統領選挙に世界で最も関心を寄せているのは日本人、という米国世論調査会社ピュー・リサーチセンターの調査結果をご覧になりましたか?米国人の80%が関心があると答えていますが、日本人はそれを上回る83%だったそうです。

さて、少し古い話ですが、2000年の大統領選挙(ブッシュとゴア)で注目されたフロリダ州を覚えていらしゃいますか?フロリダ州は、民主党が強い州でも共和党が強い州でもなく、「大統領選を左右する州」であり、「スイング・ステート」(swing state)と呼ばれています。ネットで検索すると『R25』の記事がヒットしました。このサイトによれば、フロリダ、バージニア、ミネソタ、ミズーリ、ネバタがスイングステートとあります。

フロリダ州はこのなかで最も多くの選挙人27人を選出するキーとなる州です。2000年の大統領選挙において、フロリダ州では、827,207人が犯罪の重罪判決によって選挙権を剥奪されていました。(以下、全ての数字は、2004年時で入手できたもの)この数字は全米で民主党が強いと言われている州の選挙権剥奪者数の合計である846,486人とほぼ同じくらいでした。

米国では、犯罪取締り制度が米国の選挙に影響を与えているとも言われています。
例えば、全米の48の州とDCでは囚人は選挙で投票することが出来ません。35の州では、犯罪を犯し仮釈放の人々が投票することを禁じています。その他、保護観察中でも投票を禁止している31の州があり、7つの州では、刑期を終えた人々でも重罪を犯した人々は一生投票することが出来ないそうです。
そして、米国の犯罪取り締まり制度については、不釣合いな割合でアフリカ系米国人が多く逮捕されているという数多くの報告があります。

このような理由から投票権がない人々が米国には約480万人います。このうち37%近く(180万人)を占めているのがアフリカ系米国人なのです。ちなみに米国の全人口(281,421,906人)に占めるアフリカ系米国人の割合は、13.3%、約3800万人です。(米国Census2000より)

フロリダ州の選挙権剥奪数のうち、民主党に投票する傾向の強いアフリカ系米国人は256,392人でした。この数字はフロリダ州の選挙権剥奪数の30%にあたります。ちなみにフロリダの全人口に占めるアフリカ系米国人は14.6%です。(Census2000より)

そして2000年の大統領選挙におけるフロリダ州のブッシュとゴアの票差はたったの537票!この票差でブッシュがフロリダの選挙人25人分(当時)を獲得したのです。

社会学者のJeff ManzaとChristopher Uggenによると、有罪判決による選挙権の剥奪なしに2000年の選挙が行われていたならば、ゴアがフロリダ州においては勝利していたと発表しています。

2000年の大統領選においてフロリダ州は、重罪判決によって本来なら選挙権を持つことの出来ないラティノ系の人々に選挙権を許可し、本当なら選挙権を持つことができたアフリカ系の人々には選挙権を許さなかったという「間違い」が選挙後リポートされていました。一般的にはラティノ系は共和党に投票する傾向があると言われているそうです。(www.globalexchange.orgに掲載されていたレポートより)

2000年の選挙の時点で投票権を剥奪されていた人々の数は、9のスイング・ステートにおいて、選挙の勝敗を決めた差にあたる投票数を超えていたそうです。スイング・ステートの一つであるニューメキシコ州では、選挙の勝敗を決めた票差にあたる投票数の214倍の投票数にあたる人々が投票プロセスから排除されていたそうです。(詳しくはwww.justicepolicy.orgのレポートを参照ください。特に注釈が文中にない限り、www.justicepolicy.orgからの情報をもとに本レポートを書いております)


というのが、2000年の大統領選挙の背景にあったと言われている話です。

2008年の選挙については、情報収集ができていませんが、ざっとネットを検索したところ、こんな記事がありました。

Will the GOP Steal Another Election in 2008? BuzzFlash Talks with Greg Palast About Republican Voter Suppression.
(共和党は2008年の選挙を盗むのか? BuzzFlashがGreg Palastに共和党の有権者に対する抑圧について聞く)


・スイング・ステートのニューメキシコ州では、民主党員9人に1人の割合で、名前が選挙人名簿からはずされていた。
・スイング・ステートのコロラド州では、共和党員国務長官が、19.4% (5人に1人の割合)の割合で、有権者名を破壊していた。


2008年における犯罪取締法とスイング・ステートの記述はあまり見つけられませんでした。

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